40代のある時期まで、私の家計はずっと火の車でした。
理由は、こんな感じです。
- 行き当たりばったりにお金を使っていた
- お金には3つの分類があることを、そもそも知らなかった
- 満足度の高い使い方をしていなかった
スキルを磨いて収入を上げる、副業を作る、転職して年収を上げる――どれも大事です。ただ、このお金の基礎がないまま稼ぐと、結局、口座の景色は同じです。私は身をもって、そこで何年も足踏みしました。
お金は3分類でしか動かない――消費・投資・浪費
家計簿のテクニックではありません。使う前に、自分の中で3つに仕分けるだけです。
- 消費:生きていくために必要な支出(家賃、食費、光熱費 など)
- 投資:未来の自分のための支出(書籍、健康、学び、資産形成 など)
- 浪費:今この瞬間を豊かにする支出(趣味、人付き合い、外食、嗜好品 など)
この3つを意識した瞬間から、お金の景色が変わり始めます。「あれ?今の出費、3つのどれだ?」と問うクセがつくだけで、お金は他人事から自分事に変わります。
「浪費」を悪者にしてはいけない
ここで多くの人が誤解します。「浪費=悪、ゼロに減らすべき」と。
これは違います。浪費は、人生を豊かに生きるためにむしろ必要な支出です。
消費だけの人生は、生きてはいるが楽しくない。投資だけの人生は、未来は明るいが今が味気ない。今日の幸福感は、浪費からしか生まれません。
ただし、注意点が1つあります。浪費が膨らみすぎると、投資の枠を食い潰す。だから浪費は、削るのではなく、整える。これがこの記事の本題です。
同じ1万円で、満足度はまるで違う
浪費は金額の問題ではなく、満足度の問題です。
同じ支出でも、
- 行きたくもない飲み会で消えた5,000円
- 信頼する人と過ごしたカフェでの2,000円
満足度は天と地です。前者はマイナスを残し、後者は明日への活力を残す。同じ「浪費」なのに、価値が違いすぎる。
ここに気づけば、やることはひとつ。「自分にとって満足度の高い浪費」を見極めることです。
1週間の浪費に、点数をつける
私がやっている、シンプルな方法です。
1週間に1度、その週に使った浪費を見直して、各支出に0〜100点の点数をつけます。基準は理屈ではなく、「胸の感覚」で構いません。
終わった瞬間、満たされている → 高得点
終わった瞬間、疲労感だけ残っている → 低得点
これを4週間続けると、自分の浪費の傾向がはっきり見えてきます。「この出費、本当はずっと0点だったんだ」「この出費は、毎回100点だった」という、自分の本音が見える。
あとは、低得点を引き算し、高得点を増やすだけ。支出総額を変えなくても、人生の満足度は劇的に上がります。
私が0点にした飲み会、100点にしたカフェ
具甼的に、私の点数表から紹介します。
0点だった飲み会
上司の自慢、誰かの悪口、会社や経営者への不満を、ひたすら聞き続ける飲み会。
終わって駅に向かう道で、いつも同じことを思いました。「時間とお金を使って、何も得られないどころか、メンタルがマイナスになった」と。
しかも、こういう飲み会は1回では終わりません。月に2〜3回、年単位で積み上がる。一晩あたり5,000円の支出を、自分の体力と前向きさを削るために、毎月支払い続けていたわけです。これより悪い浪費はありません。
(このあたりの根っこは、別記事の 責任自分論 でもう少し深く書きました)
100点だったカフェ・時間
ふたつあります。
ひとつは、大好きな人と何気ないカフェで過ごすひととき。会話の内容も、頼んだコーヒーの銘柄も、特別ではありません。ただ、その時間の幸福感だけが、はっきり残る。
もうひとつは、チャレンジしている人と、事業のアイデアや改善点を出し合う時間。終わったあとに残るのは、「人生の可能性が広がっていく感覚」です。これに勝る浪費はありません。
どちらも、金額は1,000〜2,000円程度。でも残るものは、0点の飲み会の何十倍もある。
今日からの3ステップ
- ステップ1|先週使った浪費を、思い出せる範囲で書き出す(10分)
レシート、クレジット明細、メモアプリ。何でも構いません。 - ステップ2|各支出に、0〜100点の点数をつける(5分)
胸の感覚で。理屈はあとで。 - ステップ3|30点以下を来月は1つ減らす。70点以上を1つ増やす(3分で決定)
全部いきなり変えなくていい。1減、1増だけで、来月の景色が変わります。
まとめ
お金の問題は、稼ぎの問題に見えて、実は使い方の問題です。
3分類を意識し、浪費を悪者にせず、満足度で点数をつける。たったこれだけで、同じ収入でも豊かさが変わります。
行きたくない飲み会は0点。大好きな人とのカフェ代は100点。
この単純な物巾しを手にしてから、心は軽く、財布は重くなりました。
